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2012/08/18

インド考古研究NEWS

 先般刊行された『インド考古研究』33号に、2012年春季調査の概要がNEWSとして掲載されました。

  • 野口 淳・小茄子川歩 (2012) PJAM/パキスタン-日本考古学共同調査2012-1 ヴィーサル・ヴァレー地区旧石器時代遺跡群予備調査・インダス式印章資料調査.インド考古研究,33:74-79.インド考古研究会(神奈川・平塚)
 『インド考古研究』(ISSN0910-0326)は、インド考古研究会が編集・発行している、日本唯一の南アジア考古学・美術史の専門誌です。今回、研究会のご好意でPDFファイルを提供していただきましたので、ウェブ・サイトのダウンロード・ページにアップロードしました。よろしければ、ご覧下さい。

 なお『インド考古研究』の同じ号には、プロジェクト・メンバーでもあるカシード・マッラー、シャー・アブドゥル・ラティーフ大学(SALU)教授らによる、最近のシンド州北部における考古学調査の動向に関する論文(英文)も掲載されています。

  • Q. H. Mallah, N. Shaikh, G. M. Veear, H. Kondo & T. Abro (2012) An Overview o the Recent Archaeological Research in Northern Sindh, Pakistan. Indo-Kōko-Kenkyū (Studies in South Asian Art and Archaeology), 33: 19-38.

ヴィーサル・ヴァレー地区を含む旧石器時代の遺跡から、インダス文明期の都市遺跡ラカンジョ・ダーロ(Lakhan Jo Daro)、タール砂漠で発見されている先文明~文明期についても紹介されています。興味のある方は、インド考古研究会までお問い合わせください。また六一書房さんからも購入できると思います(8/17現在、最新刊についてはHP未掲載)。

 ヴィーサル・ヴァレー地区の予備調査の成果と見通しについては、すでに日本旧石器学会の会誌、『旧石器研究』に投稿、掲載されています。『旧石器研究』については、日本旧石器学会にお問い合わせいただくか、また六一書房さんからも購入できると思います(8/17現在、最新刊についてはHP未掲載)。

  • 野口 淳・G.M.ヴィーサル・Q.H.マッラー・N.シェイフ・近藤英夫 (2012)  パキスタン・イスラム共和国シンド州ヴィーサル・ヴァレー地区の中期・後期旧石器時代資料. 旧石器研究, 8:169-179.日本旧石器学会(東京).
 上掲論文を含め、プロジェクトの成果に関する発表資料等についてはウェブ・サイトの資料庫ページに掲載していきます。ご参照下さい。
 また現地における調査の経過などは、追って本ブログやウェブ・サイトで紹介したいと思います。砂漠における旧石器遺跡の調査の様子など、ご期待ください。
 最後に、2012年春季調査の参加メンバー(一部)の写真です。写真中央の筆者(野口)を挟んで、左がG.M.ヴィーサル教授(SALU考古学研究室、考古学・人類学博物館長)、右がQ.H.マッラー教授(SALU考古学研究室主任)です。2012年2月23日撮影。

 みな、それなりに着込んでいますが、日中は20~25℃くらい、そして遮るものがないのでペットボトルを日向に置きっ放しにしておくと30分で60℃のお湯になるくらいでした。さて、9月後半に予定している夏季調査は、いったいどうなるのでしょうか?

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